高速岩
(2020年5月27日)
COVID-19による緊急事態宣言の影響で,週に何度か通っていたクライミングジムが休業してしまった。 私の場合,ヘルニアになったりギックリ腰になったり故障して数ヶ月クライミングを休むことが多いのだが,休む度に,筋力が落ち登り方の要領を忘れて,5.9という入門のグレードに戻ってしまう。そして元のグレードに戻るのに2,3ヶ月かかる。
ところが,今回はどこも故障していない。続けていれば,自己最高グレード更新もできそうなくらい,体調はよかった。何とか,クライミン グの力を維持することはできないか,と考え,学生時代,山岳部のトレーニングに使っていた,高速岩のことを思い出した。
「高速岩」とは,中央高速道路上り深大寺バス停の入り口にある石垣である。
確か,当時(1980年頃)のトップクライマーが「岩登りの練習をするのにいいよ」と推薦してくれたという記憶がある。部室でトレーニングウェアに着替えて,大学から皆で走って,神代植物公園横の公園で筋力トレーニングしてから高速岩に向かうというのが学生時代の山岳部の一つのトレーニングのパターンであった。
高速岩での練習は,主にトラバースである。電通大の体育館シューズで石垣の低い位置を端から端までトラバースする。意外と難しく,学生時代は一度もできたことはなかったのだが,先日,クライミングジムで使っているソリューションという最新の高級なクライミングシューズを履いて挑んだところ特に踏ん張るところ(核心部)もなく一撃で成功した。
まず,小さなスタンスに安定して立てる靴の性能が学生時代の体育館シューズとは違うのだと思う。そして,登り方(ムーブ)も違うと思った。学生時代は,3点確保を意識して手でしがみつく感じだったが,今は,ホールドが効く方向に体をもっていき,腕をのばして,瞬間的には足と手の2点で確保して登っている。こうすると,意外と持ちやすい(効く)ホールドが多い。
ところで,学生時代,S先輩が,トラバースではなくいとも簡単に石垣を上へ抜けた事を覚えている。ザイルも出していなかったきがする。そこで,自分も上の方へ登って見たのだが,意外と怖くて,多分大丈夫だろうが,ノーザイルでもし落ちたら怪我をするなろ思うと,最後の2-3ムーブが出せなかった。
こうして,クライミングジムへ行けない期間,週に何回か自転車で高速岩を訪れるようになった。毎回,トラバース1回約10分,高速バス停の小屋で休憩15分,これを3セット行っている。そして,最後に上へ登ってみて調子良ければ上までぬけてしまおうと思うのだが,まだ,思い切れたことはない。
このような高速岩でのトレーニングは,クライミング力の維持に役立つだろうか?多分,傾斜が緩すぎるので,クライミングジムの前傾壁を登る力の維持にはならないと思う。しかし,帰宅すると,指,肩,股関節,とクライミングジムから帰った時と同じところが痛くなってはいる。
ジムが再開された時,どのぐらい登れるか楽しみである。なお,この石垣で他人に会ったことはなく,全く3密ではない事を申し添えます。
動画&写真集
2020年4月11日
2020年4月26日
2020年5月8日
2020年5月14日
同期のM君を誘って,ビレーしてもらい,石垣を上へぬけてみた:
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